あと書き
【あと書き】
全ての存在は等距離を保ち、それぞれが静かに光り輝く。
ネコもイヌも羊も魚も川柳も白樺もハルニレもポプラもトチノキも忘れな草も松虫草も……みんな、みんな等しく存在し、等しくその場所を占め生きてゆく。
時に接し、互いに干渉せず、そしてただ一人静かに生を終える。

異国への旅は最早不可。
せめて北海道の人知れぬ浜辺の流木を枕に死を待ちたい。
そして 死んだ体に重油をかけ、燃やして欲しい。
残った骨と灰は海がさらってゆくだろう。
ロマンチックな身勝手な願いがかなえられれば、僕の骨と灰は銀紙の星や月となって再び戻ってくるはず。
あの「草原の祝祭」のように。

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