A.アレンスキー「組曲第3番」より、ノクターン
ドングリを抱えたリスも、しきりに幹をたたいいていたコゲラも、じっと見送ってくれた。
………………………
ニワトリはボクの横でつまらなそうな顔をしていた。
いや、それはボクの勘違いで本当は悲しくてしようがなかったのかもしれない。
トリの表情はなかなか読み取ることができないから。でも、いつものように好き勝手にこの場から走り去ることはできなかった。不条理な存在が不条理でなくなるとき、ひどく哀れに見えた。
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